アンティークポンジーシルク

アンティーク シルク ポンジーシルク ローブ

1920年、日本は大正時代。

日本の近代化が急速に進んだ年です。


この時期は国内では、工業化の進展、人口の都市集中により東京や大阪などの大都市に高層ビルが出現、商品の大量生産が始まり
百貨店が賑わいました。

都市化や大衆社会に向かう時代の動向の中で、美術、住宅建築、室内装飾、工業デザインなどの各分野で、新しい生活様式の提案が行われたのも、この時代の特色です。


戦間期に発展した織物業

輸出の拡大、海外の幅広い需要に応えるために、製品の仕様を変更する「製品転換」が行われました。
当時の織物業は、現在では考えられないほどに国際競争力があり、綿や絹の織物が大量に輸出されました。

 

ジャポニスムと呼ばれる日本文化ブームが起きた19世紀後半、浮世絵をはじめとする日本の多様な品々が海外に渡りました。着物もその一つ。

 

パリ・モードと着物の関わり
美しく異国的な衣服は、当時の女性たちを虜にし、室内着として着用されました。
その生地は流行の服に仕立てられ、日本的なデザインが絹地の柄となって、パリ・モードにデビューすることに。

20世紀初期のパリのデザイナーたちが着物の美しい着姿に注目し、浮世絵美人や着物姿に似たシルエットのコートやドレスが1910年前後、次々に誕生しました。
抜き衣紋の着こなしや長い袖、豪華な帯を思わせるディテールも流行しました。

当時の先進的なデザイナーたちは、T字型のきものの裁断法に着目し、1920年代のファッションは長方形の布を縫い合わせた直線構成の筒形となりました。
立体性を追求する西洋服の伝統的な裁断方法に、新しい方法論が持ち込まれた時代です。

この時から衣服の造形はもっと自由なフォルムへの可能性を広げていきます。

1920年代頃に製造されたポンジーシルクローブ

日本製のものもあり、海外製のものもあります
織物業が盛んな輸出の背景から海外でも日本の織物やプリントが流行った時代。
日本の和柄の美しいプリントに影響を受けて当時海外でプリントされたものも多くあります。

タグが無いものが殆どなので、
反物の幅、色彩や配色、柄、プリントの仕方から日本製か海外製か判断しますが、近所の呉服屋さんに聞きに行ったり、私もまだまだ勉強中です。

この頃の年代のシルク生地がポンジーシルクと呼ばれます。
特徴は、ベージュの様な生成り色、薄くて軽く、繊細ですが丈夫な生地。
上品な光沢があり、表面にシルク糸の太さから生じるネップがあります。

お手入れは、シルク用の洗剤で優しく洗うことができるものが殆どですが
プリントの染料によっては色移りしますので注意が必要です。

薄手のシルク生地ですが羽織ると暖かく、通気性にも優れております。

そして何よりも上質で美しい生地、

色彩豊かな和柄の様な素晴らしいプリントが魅力です。


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